コラム

COLUMN

  • 2024/12/11

    ヨガとピラティスと筋トレの違いとは

    トレーニングは何を選べばいいか迷っている方にヨガとピラティスと筋トレの違いについてお伝えします。それぞれメリットデメリットや向き不向きがありますでの要チェックです。

    ヨガとは

    ヨガは何千年も前にインドで生まれた修行法です。体と心を律する修行法だったものが数千年の時を経てインド医学と結びつき、予防医学の実践技として定着していきました。ヨガにはたくさんのポーズがあるため全身をまんべんなく広くトレーニングすることができます。そのためヨガが終わった後は全身のつながりを感じ、整ったという充実感を得ます。

    体幹や四肢を使いこなして自分ながらのポーズの取り方を探していくことで体への理解が深まります。吸って~、手を上げる、吐いて前屈~、というように呼吸と動きに合わることで多くの酸素を取り込み活性化を図ります。また深い呼吸によって副交感神経が整いストレスから解放される不思議な感覚を得ることもできます。

    ピラティスとは

    1883年にドイツ人のJoseph Hubertus Pilates(ジョセフ・ハベルタス・ピラティス)氏によって開発されたエクササイズです。ピラティス氏は看護師で当時戦争で負傷した兵士のリハビリとしてこのエクササイズが活用されました。リハビリというだけにケガをした人でも出来る難易度の低い安全なエクササイズであると言えます。使用するポーズはヨガに大変似ています。しかしながらポーズをキープするというよりは1・2・3とカウントしながら繰り返し行います。比較的体を小さい部位(筋肉のポイントを絞って)で使っていきます。このポーズはふくらはぎを使うというように1つのポーズでターゲットを絞ります。部位に集中しながらトレーニングができます。


    筋トレとは

    筋トレにはいろんなやり方があります。負荷を調整できるマシーンやダンベル運動、そして自分の体重だけで行う自重トレーニングなどがあります。鍛えたいポイントに絞って行うのが筋トレの特徴です。例えば上腕三頭筋だけに負荷をかけて筋肉を肥大させていく。ポイントは上腕三頭筋だけを使うことです。この時に肩や腹筋が働いてしまえば上腕三頭筋への負荷が減ってしまい効果的なトレーニングができません。体のこの部分を変えたいという明白な目標がある場合は筋トレが適しています。


    ちなみにヨガもピラティスも筋トレも強度をあげるとそれだけ効果も強く感じられるようになります。強度があがると消費カロリーも増えるのでダイエット効果が高くなります。

    ヨガの種類

    ヨガにはたくさんのスタイルがあります。古典的なものからここ数年で流行りになったスタイルもあり、年々そのバリエーションが増えています。

    ★アシュタンガヨガ ・・最も古典的なヨガ。毎回同じメニューを順番通り練習する。テンポも速くダイエットや筋力UPなどに効果大。呼吸のテンポと動作のマッチングを重視するため心身のリラックスや瞑想効果もある。

    ★パワーヨガ ・・ハリウッドで人気になったボディメイク要素の強いスタイル。呼吸のテンポにあわせてダイナミックでパワフルなポーズをどんどん続けていく。大きく動くポーズによって呼吸が深くなるためリラックス効果も高く、レッスンが終わった後は寝落ちする人が続出。

    ★ハタヨガ ・・ポーズをひとつづつ丁寧に行うスタイル。立位よりも座位など体位の低い安定感のあるポーズが多いイメージ。初心者なども始めやすい。

    ★ホットヨガ ・・部屋を温めて発汗作用を促したヨガ。暑い空間で行うため呼吸が深めにくい。体が温まっている中で動くのでケガをしにくい。一方、暑いので呼吸が浅くなり頭痛や気持ち悪さなどを引き起こす人もいる。ハードなポーズは不向き。

    ★リストラティブヨガ ・・脱力することを目的としたヨガ。交感神経が優位になり休めない・不眠気味など休むことが苦手な人にオススメ。深い呼吸とポーズを長くホールドすることで体の力を抜いていく。柔軟を高めたい人にも効果的。

    ★アイアンガーヨガ ・・解剖学的に動くヨガ。骨や筋肉を意識しながらポーズをとる。そのためポーズのテンポはゆっくりで慎重にアライメント(姿勢)を整えていく。正しいアライメントになるようにプロップス(ブロックやベルトや椅子など)を使うこともある。

    ピラティスの種類

    マットピラティス

    リハビリからうまれたとはいえ筋トレの要素が高めになります。ヨガのポーズを用いながら部分的な筋力アップを目指します。ヨガマットの上で行い、ポーズによってはヨガブロックやヨガベルトやゴムボールなどのプロップスを合わせて使うこともあります。プロップスを用いることでポーズの難易度が調整できます。ヨガと大きく異なるものといえば呼吸法です。鼻で吸い、口で吐きます。


    マシーンピラティス

    ベッドサイズのマシーンに座ったり寝転んだりしてポーズをとります。マシーンにはばねがついているので負荷を調整できます。寝転がってばねの力を使ってジャンプし下半身を鍛えたり、腕を強化したりします。マシーンに頼れる部分があるので筋力のない人やリハビリの方に向いています。呼吸は鼻で吸って、口で吐きます。


    筋トレの種類

    マシンやダンベルなど

    負荷をかけてピンポイントで筋肉肥大を目指します。

    部位別にトレーニングします。

    マシーンの使い方に慣れる必要があります。

    間違った使い方をしているとケガをしたり効果が半減してしまうことも。


    自重トレーニング

    自分の体重だけで行うトレーニングです。

    器具を使わないのでケガをしにくいメリットがあります。

    大きな負荷をかけることはできないのでレップ(行う回数)を増やすなどの工夫がいります。


    良く比べられるピラティスとヨガ その違いとは

    呼吸法

    ヨガは鼻から吸って鼻から吐きます。腹胸式呼吸といってお腹と胸を仕切る横隔膜と腹筋と骨盤底筋を最大限に上下・前後させながら体内圧をコントロールし大きく吸い、大きく吐く呼吸法です。横隔膜や骨盤底筋が大きく動くため内臓のマッサージも兼ねています。

    一方、ピラティスは鼻で吸って口で吐きます。横隔膜はあまり動きませんが反対にお腹が前後へ動きます。吸うときにお腹が膨らみ、吐くときにお腹がへこみます。これを腹式呼吸といいます。

    胸式呼吸、腹式呼吸、胸腹式呼吸と呼吸法には種類がありますがどれも効果は似たり寄ったりです。(効果の強度は異なります)ですからどれが良いとは言い切れません。しかしながら何をするかにするかによって呼吸法は使い分けが必要です。

    例えば瞬発力が必要なとき、ダンベルを持ち上げたりするときは大きく吸って一気に口から吐く呼吸がもっともパフォーマンスを向上してくれます。

    一方、ヨガのようにインナーマッスルを使いながらポーズを維持しさらには柔軟性を高める必要があるときは深く鼻から吸って深く鼻から吐く呼吸が効果的です。

    筋力(瞬発力)にフォーカスすれば口から吐く。柔軟性(持久力)にフォーカスすれば鼻から吐くイメージです。

    ポーズ

    ヨガにはたくさんのポーズがあります。20~30のポーズを60分~90分のレッスンの中で流れるように行います。主にひとつのポーズは1回だけ行います。(何度も繰り返さない)かつ、ポーズを止め(ホールドして何呼吸かキープ)ます。

    ピラティスは1つのポーズをホールドするのではなく動きを伴いながら繰り返します。腹筋を10回するようなイメージです。これは筋トレらしさをイメージさせます。使用するポーズはヨガと同じ(似ている)ですがバリエーションはヨガより少なくなります。

    またマシーンピラティスではさらにポーズが限定されます。ポーズではなくジャンプや引っ張るなどのリハビリを連想させる運動を行うことも多くなります。

    効果

    ヨガは動きの瞬間とホールドの時間に分かれます。動きの瞬間にはアウターマッスル(二頭筋や大腿四頭筋など大きな筋肉)が働きます。ホールドの時間はインナーマッスル(腹筋や背筋や骨盤底筋などの筋力)が姿勢を保持します。さらに柔軟系のポーズではホールド時間中に体は柔らかくなっていきます。

    ヨガはアウターマッスルとインナーマッスルの両方をバランスよく鍛える効果があります。ちなみにインナーマッスルがないとアウターマッスルはパフォーマンス良く働くことができません。また、呼吸と動きを連動させることを重視するので内臓の活性化や脳のリラックス効果も得られます。

    ピラティスでは動きを繰り返し行うことでアウターマッスルの強化を図ります。アウターマッスルを強化していく中で姿勢が整い、インナーマッスル(体幹)が強くなっていくイメージです。インターネットで検索するとピラティスは「インナーマッスルを強化する」と記載がされているものが多いですが正解です。しかし、アプローチはアウターマッスルが先行したインナーマッスルです。

    ヨガもピラティスも全身の筋力が強化され姿勢を保持することが楽になります。そのため姿勢が良くなり内臓を圧迫することもありません。正しい姿勢では深い呼吸ができるようになり免疫力がアップする・ストレスが減る・頭がすっきりするなど複合的な効果が得られるようになります。

    ヨガはこんな人におすすめ

    ・ 全身をまんべんなくトレーニングしたい

    ・ 体力をつけたい

    ・ ストレスを発散したい

    ・ 内臓などの内側からも元気になりたい

    ・ 心身ともに整えたい

    ・ 柔軟性を高めたい

    ヨガをおすすめしない人

    ・ 静かな時間が苦手

    ・ じっとしているのが嫌

    ・ ピンポイントで鍛えたい

    ・ 息が上がるような運動が好き

    ピラティスはこんな人におすすめ

    ・ 初めてトレーニングをする人

    ・ リハビリ中の人

    ・ 体力や柔軟性に自信のない人

    ・ 姿勢を整えたい人

    ・ 軽めの筋力UPを目指す人

    ピラティスをおすすめしない人

    ・ トレーニングに慣れている人

    ・ ある程度の疲労感や負荷(やった感)を感じたい人

    ・ しっかり筋力UPしたい人

    筋トレはこんな人におすすめ

    ・ ピンポイントでボディメイクしたい人

    ・ メリハリボディになりたい

    ・ 疲労感が達成感だと思う

    ・ 息が上がる運動が好き

    ・ コミット感があるものにやる気を感じる

    筋トレをおすすめしない人

    ・ しなやかさがほしい人

    ・ リフレッシュよりリラックスが必要な人

    ・ 心と体の総合的な健康を求める人


    まとめ

    ピラティスは軽めの筋力トレーニングと考えて良いと思います。ジムでマシーンを使いこなすことに自信がない方などに適しています。

    もっと筋力を付けたい、ボディメイクしたいという人はジムのマシーンやダンベルなどの集中的なトレーニングが適しています。

    全身の動的なつながりやバランスも整えたい、ストレスコントロールなどの精神的健康にも重点をおく場合はヨガが良いでしょう。


    筆者 株式会社アヤボディアーキテクチャー 代表取締役 橋本彩

    「生活にフィットするヨガを」を理念にヨガインストラクター養成校を経営。
    2007年以降、卒業生は数千人を超えました。卒業生が今のヨガ界をリードしています。

    School

    アヤボディアーキテクチャーは東京校、神戸校、名古屋校、福岡校の4校で授業を行っています。またオンライン校での授業もご参加いただくことができます。週末だけ神戸校へということもできます。各校に専門講師がたくさん所属しています。例えばアロマヨガインストラクター養成講座は福岡校と神戸校では講師が異なります。

    そのためカリキュラムも違ってくる。講師の数だけカリキュラムも異なるということ。ヨガは指導者が異なることに新しい学びや発見があります。同じようにヨガインストラクター養成講座に通われているメンバー(生徒様)が毎回異なることで新たな経験や学びがあるのです。アヤボディアーキテクチャーの授業はいつも違ったメンバー(生徒様)が集います。受講関数やレベルもまちまち。その多様性が応用力や柔軟性を養ってくれていると日々講座を通して実感しています。

    Videos

    動画で見る学校紹介

    「授業はどんな感じ?」「先生は?」「初心者でも大丈夫?」など、学校紹介動画を見れば不安が解消します。
    アヤボディアーキテクチャーのヨガインストラクター養成講座は少人数制で、テーマごとに、みんなのアイデアを持ち寄って進めていく授業は、”講義”ではなく、まさに”研究”です。
    だから、2回として同じ授業は出来ない。2回として同じ答えは出ないんです。私たちは個性を尊重し、個性を伸ばす授業をしています。十代の生徒様もいれば定年退職後にチャレンジされた生徒様もいます。職業や経歴もまちまち。ヨガの経験もゼロ~25年など幅広い方がヨガインストラクター養成講座に集っています。
    それぞれみんながアイデンティティや個性を生かしてヨガを深めること。経験や専門性にヨガをプラスアルファさせて新しいものを作り出していく。そんな多様性あふれる空間で、それぞれをヨガでつないでいく楽しさややりがいは参加してみないとわからないもの。そのほんの1シーンにはなりますが、実際の授業の様子や、講師先生のコメントを動画にしました。

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    AYA BODY ARCHITECTUREは、国際的なヨガ資格発行団体である「全米ヨガアライアンス」の正式認定校。インストラクター養成機関のパイオニアです。
    日常に取り入れてもらうためのレッスンから資格取得まで、ヨガに関してあらゆる面でサポートいたします。

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