キッズヨガインストラクターとは
キッズヨガ
キッズヨガって何?
キッズヨガとは子供たちのためのヨガ。ポイントはヨガがありきではなくて、子供たちに何が必要かということを先に考えます。大人と違って子供たちは成長の度合いにとても個性があったり、また成長のスピードがとても速いもの。どちらかというと、ヨガが子供たちに歩み寄っていくイメージです。ですから、「ポーズができないとダメ!」とか、「こうしてください。」というようなことはありません。
私たち指導者が「この子には何が必要かな?」「どんなことが成長を促してくれるかな?」という狙いをつけてレッスン内容を工夫します。大人のヨガのようにポーズをたくさんしてリラックスしてとい一連の流れがすべてではありません。
例えば保育園の年少さんと年長さんのレッスンは内容が異なってくるわけです。年齢や月齢の違い、特に発達の違いについて理解しておかなければいけません。そして年齢に合わせた対応の仕方が異なるわけなので、保育園の先生のような専門知識やテクニックが必要になってきます。このあたりの子供たちの成長についてはRCYT講座でしっかりと学びます。
私自身もたくさんのキッズヨガのシーンに携わってきました。そのような経験からわかることは、キッズヨガは大人のクラスと違って応用力が問われるということ。今日は”こういうレッスンにしよう”と準備してきても、子供たちのご機嫌や体調などによってその場で内容を調整しなければいけなくなります。
ですから、キッズヨガで学んでおいてほしいのはレッスンを調整するためのより多くのメニューとバリエーションです。具体的なところで言うと、新聞紙や紙風船をこっそり用意しておくとか。さて、これらはどのように使うと思いますか。
ヨガの体遊びに飽きてしまったり、そういったことが好きじゃないという想定外の展開になったとします。「新聞紙を足だけを使ってやぶってみよう!」というゲームをしたり、「手と呼吸だけで紙風船を落とさないように!」という遊びができます。新聞紙を足だけで破る運動はヨガでもっとも大切な足裏の筋力を養います。足裏の筋力はこれからの発達のベースになるので幼児期に最優先してトレーニングするところでもあります。また、幼児には感じにくい呼吸の大きさ・スピードなどを体験するためには紙風船などが有効です。呼吸が深くなると癇癪やイライラなどを収められるようになってきます。
このようにキッズヨガはポーズだけではなく、子供たちの成長に寄り添い、成長に必要な体遊びやトレーニング、心との向き合い方を指導することになります。キッズヨガのインストラクターは子供たちの大切なからだとこころの先生になるわけです。
キッズヨガは何歳から何歳まで?
キッズヨガの対象年齢は0歳~大人までです。おおよそ赤ちゃんが一人遊びできるようになったころからキッズヨガが効果的になってきます。また、最年長として大人までとしましたが、大人になるタイミングって人それぞれだと思うのです。大人といっしょのヨガができるようになったらそれでいいと思います。私が担当する大人クラスに小学校上がる前の女の子が参加をしてくれています。彼女は大人といっしょに凛とした空気の中でポーズに集中することが好きなようです。また、クラスの終盤にはとてもリラックスした様子で眠りについていたりします。
このようにして、キッズヨガが楽しいと思えばキッズヨガ、大人のヨガが好きなら大人のヨガで良いと思います。インストラクターはそのあたりを見極めてあげることも必要ではないかと思います。私は保育園のレッスンであっても時折大人の空気感を演出してみることがあります。そうすると空気の変化に子供たちはピンを背筋を伸ばしますし、私の言うことにくぎ付けになったように聞き入ります。そうやってインストラクターは、空気感で仕切りを作っていく。
とっても大切なこころのお話をしたとき。「強く優しくあるために鬼滅の刃の呼吸を練習してみよう!」と提案したときも子供たちはとても真剣に取り組んでくれました。私は、キッズヨガはポーズ練習やからだのトレーニングだけではないと思っています。家や学校で教えてもらえないことに気づくチャンスを与えられるとすればこんなに素敵なことはないと思っています。
子供が苦手?
子供を育てたことがないしキッズヨガインストラクターになれるかな?という心配をされる方もいらっしゃいます。究極はヨガが好きで誰かに伝えたいと思えるなら大丈夫。乳幼児はあやしかたのテクニックがいるので難しいかもしれませんが、保育園以上の子供たちなら大丈夫です。子供たちは日頃家族や保育園の先生に子供らしい扱いを受けています。そのように扱われることに慣れています。私たちインストラクターは子供たちにとって非日常。初めての体験になるわけです。ですから、「ヨガの先生はこういうものなんだ!」「ヨガってこうなんだ!」はインストラクターであるあなた自身が作っていけるわけです。いろんなものが出来上がっている大人を相手にするわけではありませんので、思い切って自分らしく接してみてください。あなたが子供たちのヨガ人生をスタートさせるのです。